ずさんな口蹄疫防疫…政府、17年間3千億円を無駄に ハンギョレ新聞 2/11(土) 7:04配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170211-00026491-hankyoreh-kr ・2000年以来8回発生、殺処分の牛・豚391万頭 補償金・所得安定など政府財政3270億円使用
・解決策としてワクチン導入されたが、口蹄疫の発生止まらず
・牛0.8%だけを抗体検査、ワクチン接種の事後管理のずさんさが明らかに
口蹄疫が初めて発生した2000年から昨年まで17年間、牛と豚の殺処分補償金など直接的な被害の収拾に3兆3千億ウォン(約3270億円)の政府予算が使われたことが分かった。
二種類のウイルスが同時に発生して、流入経路すら把握するのが容易ではないなど、口蹄疫の問題は複雑さを増しているが、ずさんな防疫体系により被害が拡大している。
10日、農林畜産食品部の資料によると、口蹄疫は国内で2000年以来、8回にわたり発生し、短くは15日から長くは147日まで続いた。2010年以降はさらに頻繁に発生している。
16年間、殺処分された牛と豚だけで390万5千頭に達し、殺処分補償金・所得安定など、被害の収拾に使われた政府財政だけで3兆3192億ウォンに達する。
歴代最悪の口蹄疫は2010年11月から2011年4月まで145日間発生したが、豚332万匹と牛15万頭など348万頭が殺処分された。
その時に講じられた対策がワクチンの接種だった。ワクチンの接種には1年に900億ウォン(約89億円)ほどかかる。
昨年基準で国費が371億ウォン(約37億円)、地方費が159億ウオン(約15億7千万円)、農家の負担が388億ウォン(約38億円)など、ワクチンの接種に917億ウォン(約91億円)が費やされた。
しかし、ワクチン接種も口蹄疫を防ぐには不十分だった。ワクチンを義務化したが、2014年12月から2015年4月まで147日間185件、昨年は21件の口蹄疫が発生した。
今年も忠清北道報恩(ボウン)、全羅北道井邑(チョンウプ)、京畿道漣川(ヨンチョン)で相次いで口蹄疫が発生し、拡散の兆しを見せている。
今まで牛825頭が殺処分された。今回は2つのタイプのウイルスが初めて同時発生し、防疫にも困難を極めている。口蹄疫は、鳥インフルエンザとは異なり、空気感染で広がる。
100キロメートル以上離れた忠清北道報恩と全羅北道井邑の口蹄疫ウイルスが同じ類型であることが明らかになったことを受け、農林部は「全国各地にウイルスが広まっているようだ」と説明した。
このように口蹄疫拡散の危険性が高い状況で、ワクチンの接種は最も核心的な防疫だが、ワクチンの接種に対する政府の管理のずさんさが明らかになり、不安がさらに高まっている。
ワクチンが義務化されてから7年目になっても、政府は事後管理をきちんとしていないことが分かった。 昨年、牛を飼っている9万8千の農家の7%である6900カ所だけが抗体検査を受けた。
頭数からすると、牛330万頭のうち0.8%である2万7千頭で、ワクチンの効果を検証するシステムが極めてずさんであることがわかった。
実際、口蹄疫が確認された忠清北道報恩の農場は、抗体形成率が19%、全羅北道井邑は5%に過ぎないなど、防疫に穴が開いた。
これに対して農林部関係者は「これまで豚に集中的に口蹄疫が発生しており、牛のワクチン接種を疎かにした側面があったと思われる」とし、「ワクチンが十分に接種されたかを確認できるように農場点検の回数を増やして対象の牛数も拡大する方針」だと話した。
一方、忠清北道報恩で再び確定判定が出て、口蹄疫はすべて4件に増えた。初めて口蹄疫が発生した乳牛農場から1.3キロメートル離れた炭釜面(タンブミョン)の韓牛農場(115頭)だ。
今回の口蹄疫は忠清北道報恩、全羅北道井邑と同じ「O型」であるが、発生農場の抗体形成率は30%で非常に低かった。新たに発症した報恩の農場と近い他の農場からも抗体形成率が6%に過ぎなかったものと調査された。
キム・ソヨン記者、清州/オ・ユンジュ記者
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